私の心が聞こえる?
知的障害者の育ての父ポン・ヨンギュと、父の養母ファン・スングムに育てられた主役の女性ポン・ウリは、貧しいながらも明るく仕事に勤しむ毎日を送る。実母は聴覚障害者でウリがまだ幼い頃に火事で亡くなっていた。その事故には、何か裏がありそうだ。ウリには血のつながらない兄ポン・マルがいるが、10代の頃行方不明になっていた。マルを探すため、テレビ番組に出演してから物語は新たな展開になる。ある日、父親のヨンギュが働く植物園内の一軒家にキム・ジェウォン演じる主役のチャ・ドンジュが引っ越して来た。徐々にウリとドンジュの距離が縮まる。障害を持つ人たちへの強い偏見、それに打ち勝とうと葛藤する過程、障害者を家族に持つ人々の苦悩が描かれている。3人目の主役と言っても過言では無いウリの義理の兄マルは、生まれてすぐに母親から捨てられ、母親の弟が父親として育てる。父親と祖母の愛情を受けて育つが、母親の愛情への飢餓感は払拭できずにいる。頭脳明晰な彼は知的障害者の父を恥じ、疎ましく思い、貧しい生活から抜け出したいと切望する。ある日、その機会が訪れそのまま失踪者となる。家族と離れ成長して医者となったマルは、偶然にも病院で祖母と再開するが、人違いだとはねつける。ここから2人の青年と1人の女性が絡み合って物語が進む。
ドラマの導入部分は、主人公の女性の継父と母親が結婚するまでの幼い頃を描いている。ゆっくり目の展開から、成長した主人公と知的障害者の父親、その母の3人の日常を描き出してからは、コミカルな場面があり、テンポも良くなる。兄が失踪した経緯、チャ・ドンジュとの関係が後に明らかになる。この兄を演じたナムグン・ミンの表現力が光るドラマだ。名俳優のユン・ヨジョンの口は悪いが、愛情たっぷりの祖母役の演技は必見だ。