ウォッチャー 不正捜査官たちの真実
ソ・ガンジュン演じる交通課の警察官キム・ヨングンは、信号無視をした車を検問中に挙動不審な運転手に刺される。幸い軽症だったため、犯人を追いかける。近くにいた少女を抱え逃走を図る犯人に、ヨングンは発砲してしまう。しかし、その少女は実は犯人の娘だった。その後ヨングンは、広域捜査隊から発砲に関して厳しい取り調べを受ける。そこにハン・ソッキュ演じる監察の班長ト・チグァンがやって来てヨングンを釈放させる。ヨングンとチグァンは、犯人が入院している病院に向かい、病室で元検事の弁護士ハン・テジュに再会する。15年前、ヨングンの母親殺しの事件でヨングンは被害者の子として、チグァンは犯人を逮捕した刑事として、テジュは検事として会っていたのだ。テジュによると、ヨングンを刺した犯人は男の子を誘拐したというのだ。この事件には何か裏があると感じた3人は、それぞれの目的のため事件捜査に協力し合うことにした。警察に不信感を持つヨングンとテジュ、警察内の不正を暴き続けるチグァンは、警察内の誰も信じられないため、協力関係ではあるが、互いを監視し合う。不正捜査チームが暴き出す不正捜査官たちとは一体誰なのか。いや、どういう組織なのか。15年前の事件とどう繋がっているのか。
全体的に暗いトーンで作られたドラマです。ハン・ソッキュの声と演技が、暗い雰囲気を助長してます。謎解きや、隠れた真実が多いストーリーなので、残忍な場面が無くても十分面白い。わざわざ親指の切断場面を設定しなくても良かったのにと、残念に思います。親指切断の様な残忍な殺人のシグネチャーは、サイコパスのドラマにありがちなので、やはりこの点が引っかかります。ストーリーの起点は財界、政界、警察・検察の癒着による不正です。「秘密の森」と同じ演出家だからでしょうか映像や音楽が似た雰囲気に仕上がってます。ソ・ガンジュンが、初めて優しいイケメンではなく、ハードボイルドの刑事役を演じました。怒り、恐れ、悲哀を抱える青年役を熱演しました。