ラブリー・アラン
ある日、キム・ヒソン演じるチョ・ガンジャは、娘オ・アランの体に傷を見つけ、問い詰めるも何も言わない。担任教師に相談に行くが、転校を勧められ、教育庁に行くと、証拠や被害者の証言がないと何もできないと言われ、警察に行くが門前払い。どうしたものか考えあぐね、知り合いの判事を訪ねる。そこで目にしたのは、校内暴力を訴え裁判で戦った子の親が、「子供が自殺してしまった。法なんて信じるんじゃなかった」と判事に向かって泣き叫ぶ姿だった。その夜、アランが家のまえで傷だらけで倒れているのを発見する。アランはショックで話せなくなり、心配した主人公はアランを入院させる。アランが置かれている状況が思った以上に深刻なのに驚愕する。犯人を突き止めるため、ガンジャは童顔なのを利用して女子高生に成りすまし、娘の高校に転校生として入学する。ガンジャは学生の頃、伝説の番長バンウルとして知られていた。登校初日に、早速娘をいじめている3人組を懲らしめる。ガンジャは娘の親友のチン・イギョンに身分を明かし、何があったのか尋ねるが、自分が何とかするからもう大丈夫だと言う。しかし、学校の屋上から落ちて死亡してしまった。自殺として処理され、妊娠3ヶ月だったことが発覚する。アランはますます心を閉ざしてしまう。学校で何が起こっているのか。生徒達から話を聞き出すが、手がかりすら掴めない。自殺したとされているイギョンは実は殺されたのだと判明する。娘を守るため、転校させようとするも頑なに拒絶する。娘のそばで真相を突き止めると心に決め、学校に通い続ける。
主人公の担任は、塾講師からやっと教師になることができた温室育ちの理想主義者。徐々に生徒達の抱える問題が、子供の悩みでは片付けられない深刻な問題であることに気づく。大人達に踏み躙られる生徒達を助けようと、主人公に協力するようになる。
宮部みゆき原作の「ソロモンの偽証」とは異なり、「いじめ、校内暴力」はドラマの導入部分に過ぎない。韓国ドラマに多い、権力者に立ち向かい戦う物語だ。権力者同士の騙し合いもストーリーを複雑にさせ、飽きさせない内容になっている。